スタジオ山本について
当スタジオが障がい者・障がい児の写真撮影を始めたのは数年前の1本のお電話がきかっけでした。
「娘が障がい者なんですけど…大丈夫でしょうか?」
脳性麻痺で顔も手も足もご自身の意志で動かせない。けれど成人式の振袖で記念撮影したい、と。
「どこの写真館でも『撮影できない』と断られました…」という言葉を聞いて「大丈夫です」と即答でお受けしました。
撮影当日は、ご本人様の言葉にならない言葉をお母さんが聞き取り、ご本人様のお好きな色の振袖を選ばれました。
その後は、突然跳ね上がってくるお嬢さんの手に注意しながらメイクやヘアセットを行い、車椅子のままで振袖のお着付けが完了。ぞうりの着用も済み美容室の鏡でご自身の姿を見ていただきました。
「『嬉しい』と娘が言っています」とお母さんからお聞きした瞬間、その場にいたスタッフ全員の胸が熱くなりました。
表情さえもご自身の意思で自由にならない程の重度の障がいでしたが、それでも笑ってみえるように感じました。
撮影時はご本人様の視線をとらえ何度も何度もシャッターを押しました。
ストロボが光る中、身体も動かせない、言葉も伝えられないお嬢さんを中心にその場にいた皆の心は繋がっていました。
いつもの撮影の何倍ものパワーを使っての撮影でしたが、その何倍もの感動がありました。
その後、障がいのある方の記念撮影に関わりたいと言うスタッフの想いで、少しずつ着物を増やしスタジオを改良し体制を整え、障がいがある方を撮影する際はご家族様のみの貸し切りとするなど、障がいのある方を歓迎する写真館として出発しました。
どんな障害でも問いません。体を起こせない、人工呼吸器をつけている、気持ちの変化が激しいなど、撮影できるかどうか不安という方はまずはお電話ください。